名もなき映画日記

年間約150本映画を観ている大学生が、映画の感想と考察を中心に書いているブログです。

2018-01-01から1年間の記事一覧

『フルメタル・ジャケット』に見る戦争における人間の矛盾した二面性

映画『フルメタル・ジャケット』は、1987年に製作された、スタンリー・キューブリック監督による作品だ。 この映画は、ベトナム戦争時におけるアメリカ軍兵の心理変化に焦点をおいた作品だ。 二部構成にきっちりと分けられ、 前半部は、アメリカ海兵隊に志願…

ゴッホさん(@goph_)のVoicy#269に学ぶ、アウトプットの重要性について。

この画像を見て、誰かわかるだろうか。 彼は、画家のゴッホではなく、ツイッター、Voicy界隈でインフルエンサー的存在であるゴッホさんだ。 藤沢数希氏が手がける、金融日記からの恋愛工学生でもある。 twitter.com ゴッホさんは、1年前にTwitterで知り、僕…

『シンプルメン』をアップリンク吉祥寺で観た。 ネタバレなしで映画を観る前にオススメしたいこと。

映画『シンプルメン』は、1992年に製作された、ハル・ハートリー監督による作品だ。 あらすじ ニューヨークで泥棒をしている兄ビル(ロバート・バーク)と、真面目な大学生の弟デニス(ウィリアム・セイジ)。二人には伝説的な野球選手であり今では疎遠な父…

『ノクターナル・アニマルズ』でみる男と女の幸せのあり方

映画『ノクターナル・アニマルズ』は、2016年に製作された、トム・フォード監督による作品だ。 あらすじ スーザンは夫とともに経済的には恵まれながらも心は満たされない生活を送っていた。 ある週末、20年前に離婚した元夫のエドワードから、彼が書いた小…

『野火』 感想と考察

映画『野火』は、2014年に製作された、塚本晋也監督による作品だ。 あらすじ 第2次世界大戦末期のフィリピン・レイテ島。 日本軍の敗戦が色濃くなった中、田村一等兵(塚本晋也)は結核を患い、部隊を追い出されて野戦病院行きを余儀なくされる。しかし負傷…

『ディパーテッド』は、見事なキャストと、監督の素晴らしい演出が光る映画だ。

映画『ディパーテッド』は、2006年に製作された、マーティン・スコセッシ監督による作品だ。 マーティン・スコセッシ監督は、言わずと知れた名監督だ。 過去に、『タクシードライバー』や『ウルフオブウォールストリート』を製作しており、 オスカー賞を含め…

月30記事を目標に書いていくということについて。

毎日1記事書くことは、今の僕にとって頑張れば行けそうかなというレベル感だ。 これまでは、映画を観て その感想を書いていくというブログを書いてきたけれど、 毎日映画1本観て、1記事書く このサイクルって、なかなかきついよなと当たり前なことを思っ…

『グッド・タイム』は、何が「グッド・タイム」だったのか。その意味について考える。

映画『グッド・タイム』は、2017年に製作された、ペニー・サフディ、ジョシュア・サフディ兄弟監督による作品だ。 あらすじ ニューヨークの最下層で生きるコニーと弟ニック。2人は銀行強盗をしようとするが、途中で弟が捕まり投獄されてしまう。弟は獄中でい…

『灼熱の魂』に見る、母親の無償の愛情。

映画『灼熱の魂』は、2010年に製作された、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督による作品だ。 あらすじ それはあまりにも突然で奇妙な出来事だった。双子姉弟ジャンヌとシモンの母親ナワルが、ある日プールサイドで原因不明の放心状態に陥り、息絶えたのだ。さらに姉…

『ボーダーライン』

映画『ボーダーライン』は、2015年に製作された、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督による作品だ。 ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督は、『メッセージ』や『ブレードランナー2049』、『複製された男』などの作品も監督している。 今、アツい映画監督だ。 そんな彼が2015年に…

『15時17分、パリ行き』〜現実は小説よりも奇なり〜

『15時17分、パリ行き』は、2018年に製作された、クリントイーストウッド監督による作品だ。 「現実は小説より奇なり」 これは、秦基博の歌から拝借した言葉だ。 現実は小説より奇なり 秦 基博 J-Pop ¥250 provided courtesy of iTunes 「現実は小説より奇な…

『ジム&アンディ』で考える、「自分」という概念

『ジム&アンディ』は、NETFLIXオリジナル作品で、俳優のジムキャリーの演じた映画『マン・オン・ザ・ムーン』の舞台裏とインタビューを映したドキュメンタリーだ。 ジムキャリーといえば、『イエスマン』や『マスク』など、超絶明るいコメディ映画の代名詞…

僕がブログを書く理由。

映画レビューのブログを初めて、やっとなんとか10記事書くことができました。 僕の書いた文章なんて、誰が見るのとか思いながら、 2日に1本は確実に観ている映画の感想を、時間の合間を見つけてはつらつらと書いていました。 タイトルにもある通り、ブログを…

『バードマン あるいは (無知がもたらす予期せぬ奇跡)』で感じた3つのこと。

映画『バードマン あるいは (無知がもたらす予期せぬ奇跡)』は2014年に製作されたアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督による作品だ。 イニャリトゥ監督は、レヴェナントを監督した人物でもある。 この作品は、2015年のオスカーで、作品賞・脚本賞・…

『羅生門』で問われるエゴイズム

映画『羅生門』は1950年に製作された黒澤明監督による作品だ。 原作は、芥川龍之介の小説『藪の中』で、それを脚色したものだ。 はじめ僕は、高校の教科書にもある芥川の『羅生門』を映画化したものだと思っており、 こんなジャケにある男前なんて登場するん…

『奇跡』を観た感想。

映画『奇跡』は2011年に製作された、是枝裕和監督による作品だ。 是枝監督の「情に訴える」上手さなのか、僕がこういう家族の問題に弱いのか。。。 普通に泣いちゃうんですよね。 ©2011「奇跡」制作委員会 映画は、鹿児島に住む長男の大迫航一と母であるのぞ…

『パリ、テキサス』にて、流す涙。

映画『パリ、テキサス』は1984年に製作されたヴィム・ヴェンダース監督の作品だ。 4年前に妻子を捨てて失踪したトラヴィスという男が、弟のウォルトに助けられ、ウォルトの元に引き取られていた息子のハンターに再会し、自分の人生を取り戻していくという話…

『エクスマキナ』に見る「AIの暴走」という表現

映画『エクスマキナ』は2015年に製作され、翌年の2016年に日本で公開された作品だ。 あらすじ (filmarksより) 検索エンジンで有名な世界最大のインターネット会社“ブルーブック”でプログラマーとして働くケイレブは、巨万の富を築きながらも普段は滅多に姿を…

『リトルダンサー』の好きなシーンを語る。

映画『リトルダンサー』は2000年に製作されたイギリスが舞台の作品だ。 泣いた。何回も。 家族愛に溢れてるんですよ、この映画は。 作品のストーリーとしては、 子供達は毎週お金を払って週一で行く習い事で、男はボクシング、女はバレイをするというのが当…

『ラッキー』は、ハリー・ディーン・スタントンの人生そのものを写しとった作品だ。

映画『ラッキー』は、2017年に製作されたハリー・ディーン・スタントン主演によるアメリカ南西部を舞台とした作品だ。 あらすじ (filmarksより) 神など信じずに生きてきた90歳のラッキーは、今日もひとりで住むアパートで目を覚まし、コーヒーを飲みタバコを…

『黙ってピアノを弾いてくれ』は、天才の生き様を映した傑作だ。

『Shut Up and Play the Piano』が原題の、『黙ってピアノを弾いてくれ』を観た。 『黙ってピアノを弾いてくれ』予告編 - YouTube あらすじ 圧倒的に強烈なキャラクターとジャンルにとらわれない唯一無二の音楽性で、多くの有名アーティストから熱狂的支持を…

『サマーウォーズ』をみて考える、非モテ男がモテるために必要なこと。

『サマーウォーズ』は、『バケモノの子』や『未来のミライ』を監督した、細田守による、2009年に公開された作品だ。 この真ん中に陣取る彼女が、今作のヒロインである篠原夏希だ。 そして、彼女の後ろにいるチェックのポロシャツを着た少年が、主人公である…

『ボヘミアン・ラプソディ』は生き写しそのもの。

Queenは、言わずと知れた伝説のロックバンドだ。 『ボヘミアン・ラプソディー』は、Queenのボーカルであるフレディ・マーキュリーを中心とした生涯を写しとった作品である。 この映画は、映画館で観るべきだ。絶対に。 なぜなら、実際のライブを完全に再現し…